Japanische Klassiker mit Furigana
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ひとつぼかん
一坪館
海野 十三
Lesen Sie 一坪館 (ひとつぼかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.902 Zeichen · 56 Bildschirme
少佐は、それから病院の中へ入った。そして手術室で手当を受けた。
隊との連絡がついて、やがて三時間たったら寝台車で隊へはこぶこととなった。それまでを、少佐は病室でしずかにねむることとなった。
源一は少佐と別れるときに、銀座の小さい店のことを話した。すると、いずれお礼かたがたゲンドンの店を訪問するであろうといった。
源一は、看護婦たちにおくられて、にぎやかに病院を出た。そしてオート三輪車にまたがると、花の買出しに、もう一度郊外の道をすっとばしていった。
源一はハンドルをにぎって車をはしらせながら、おもいはいつの間にか七八年昔へとんでいた。
そのころよく店へ来たのんべえのヘーイさんだった。ヘーイさんは建築技師で、なかなかいい収入があったのに、気どることがきらいで、近所の二階家を一けん借りて生活していた。そして夜ふけによく源一のつとめている店の表戸をわれるようにたたき、ウイスキーや、かんづめを売れとわめいたものだった。みんなはいやがったが、一番小さい源どん少年だけは、ヘーイさんのこえがすると起きて戸をあけ、品物を売ってあげたのであった。そのヘーイさんが、少佐となって、日本へ来たんだ。