Japanische Klassiker mit Furigana
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ひとつぼかん
一坪館
海野 十三
Lesen Sie 一坪館 (ひとつぼかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.902 Zeichen · 56 Bildschirme
すると少佐は、
「それならいいことがある。このつぎの土曜日にまた来るよ。待っていたまえ」と、なぐさめ顔でかえって行った。
すばらしい話
源一は、「それならいいことがある」と、ヘーイ少佐がなぞのようなことばをのこしてかえったので、それは何であろうと、たのしんで待っていた。
次の土曜日、ちゃんと少佐は、源一の店にすがたをあらわした。首をちぢめて、少佐は中へ入って来た。そしてかかえていた巻いた紙を源一の前にひろげた。
「ゲンドン。こういう店は、君の気にいらないだろうか」
少佐は、白い長い指で、図面のうえにぐるっと円をかいた。
「えっ、なんですって……」
源一はすっかり面くらった。少佐のひろげた図面には塔のような家がかいてあった。それは三階建になっていた。いや、地階があるから四階だ。
一階は表へひらいた店になっていて、たくさんの花の鉢をならべ、また上からは蘭科の植物などをぶらさげてある絵までかいてあるのだった。
「こういう店を、君はもちたくないか」
少佐は、源一が目を皿のようにひらき、はあはあと胸をはずませながら、その図面にみとれているのを笑いながらみていて、そういった。