Japanische Klassiker mit Furigana
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いちまいのきっぷ
一枚の切符
江戸川 乱歩
Lesen Sie 一枚の切符 (いちまいのきっぷ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.503 Zeichen · 27 Bildschirme
東西に伸びた――町の西のはずれが、博士邸其他数軒の文化村式の住宅で終っているのだから、博士邸の並びには線路とほぼ並行して、ズッと人家が続いていると思い給え。で、四ん這になった所の黒田刑事が、この博士邸と線路の間の空地に於て、何を嗅ぎ出したかというと、そこには十以上の足跡が入交っていて、それが轢死の地点に集中しているといった形で、一見しては何が何だか分らなかったに相違ないが、これを一々分類して調べ上げた結果、地下穿きの跡が幾種類、足駄の跡が幾種類、靴の跡が幾種類と、マア分ったんだ。そこで、現場にいる連中の頭数と、足跡の数とを比べて見ると、一つ丈け足跡の方が余計だと分った。即ち所属不明の足跡が一つ発見されたんだ。而かもそれが靴の跡なんだ。その早朝、靴を穿いているものは、先ず其筋の連中の外にない訳だが、その連中の内にはまだ一人も帰ったものは無かったのだから、少しおかしい訳だ。尚およくよく調べて見ると、その疑問の靴跡が、何と博士邸から出発していることが分ったんだ」
「馬鹿に詳しいもんだね」と、聞手の青年、即ち松村が、こう口を入れた。
「イヤ、この辺は赤新聞に負う所が多い。