Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なのかななよ
七日七夜
山本 周五郎
Lesen Sie 七日七夜 (なのかななよ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.818 Zeichen · 36 Bildschirme
雪にでもなりそうな、曇った寒い朝である。酔ってはいるが相当に空腹で、しかしもう飯を喰べにはいる勇気はなかった。
「――ひでえもんだ、ひでえやつらだ」
昌平は徹底的に剥かれた。懐中にはなさけないほどの小銭しか無いことがわかっている、新吉原ほど辛辣ではなかったが、かれらも昌平を容赦なく搾った。ぶっつけに、あけすけに、悪罵と暴力で搾りあげた。
「――はは、このひょうたくれか、まったくだ、いいざまさ」
彼は寒い街をあてどもなく歩いた。
新吉原の遊女の、嬌めかしくあまい、胸のどきどきするような囁やき、柔らかく凭れかかった肩、情をこめた抓りかた。それがすべてみせかけであり、ごまかしであり、そのうえ些かも恥ずるけしきなしに、堂々と、自からその正体をあらわした。
岡場所でも同様であった。金を奪取するまでは好意的である。哀願的でさえある。殴りつけたり突き倒したりするのは、彼女たちの礼儀らしいが、ともかくいちおう嬉しいような気持にさせる。だがひとたび金の授受が済むが否や、たちまち仮面をぬぎ、酷薄無情の正体をあらわす。女はもちろん、いまこころづけを貰った男や婆さんまでが、くるりと鬼のように変貌するのであった。