Japanische Klassiker mit Furigana
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さんにんのそうまだいさく
三人の相馬大作
直木 三十五
Lesen Sie 三人の相馬大作 (さんにんのそうまだいさく) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.603 Zeichen · 66 Bildschirme
と呟いた。
「その辺まで出て、様子を、見てまいりましょう。このまま――」
「よし、大急ぎで」
良輔が、立上って、草の深い中を、手で分けつつ、走り出した。
「気をつけよ」
良輔は、頷いたまま、すぐ木の中へ、草の中へ、見えなくなってしまった。
四
「先生っ、言語道断」
良輔が、叫んだ。
「何んとした?」
「道を変えて、逃げ走りました」
大作は、草の中へ、立上った。
「道を変えたか」
「裏道へ」
「裏へ」
「何んとも申しようの無い卑怯者。何うして、これが洩れましたか、それにしても侍共が、まだここへまいらんのは、幸で御座りますが、早く立退きませんと、いつ、何時まいるかと――」
「そうか」
大作は、火薬の包を、大砲へ、抛出すように置いて
「矢張り、裏切者がいたか?」
「百姓らで、御座りましょう」
「それは判らんが――」
「先生、もし、役人が、来ましては」
「もう、追っつけ暮れるであろう。周章てることは無い」
「折角の大砲が――」
「大砲は、また造れる。当節は、いろいろと苦心して造っても、学んでも、役に立たんことが多い。学んで、役に立つのは、流行唄ぐらいのものだ。是非も無い」
「大砲は?――このままで――」