Japanische Klassiker mit Furigana
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.472 Zeichen · 667 Bildschirme
須永 それは僕にもよくわかりません。……あい子を殺してから、僕も生きてはおれないもんですから、薬をのんだんですけど、たくさん飲みすぎて吐いたりしてグズグズしてたんです。……そいでその間、毎日あい子の内へ行ってたんです。なんか、そこにまだ、あい子が居るような気がして。……それに、あい子のお母さんが、あい子にとても似てるもんで、なつかしいような気がして。そいで、そのお母さんも僕の顔を見るのが、うれしいようなもんで……もっとも、時々、あい子だけ一人で死なしといて、あんたが殺したくせに、いつまでもどうして生きている、どうして後を追って死んで、つまり心中してくれないんだ、と言ったような――いえ、口に出して言やあしないんですけど、そんなような眼をして僕を見ました。……それが辛いんです僕には。辛いんですけど、その辛いのが、何か良い気持なんです。そいで毎日、社の帰りに寄って、あい子の仏前にボンヤリ坐っていました。……今日は社が公休なんで朝行く気になって行きますと、あい子のお父さんが内に居て、応接室に通されました。実はあい子の実の父ではなくて、あい子が七つの時にお母さんの連れ子でかたづいて来たそうです。