Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
それでいいんだよ。
登美 ……なさけ無いわ。
三好 なさけ無くったって、かまわんよ。
登美 いえ、私の言うのはね、そんな周囲のイヤな事もだけど、それよりも、私自身のこと。……これまで私、チットは人より頭も良いし、生きて行き方に就ても多少は新らしい理智と言ったようなものも持っている人間だと自分で思っていたの。……それが、まるっきり自惚れ。……そんなもの結局なんにもなりはしない。ただ要するに平凡な、馬鹿な、道に迷っている一人の女に過ぎなかったのよ。やっと近頃それに気が附いたわ。
三好 いいさ、俺あ、むしろ、それに賛成だよ。君はもともと大変良い子だよ。僕は好きだ。しかし、ふだんから、君の中にある新しがりやの、変に高飛車な所だけは好かん。そこに君は自分で気が附いたんだ。いいじゃないか。……人間ふだん何でも無い時は、いくらでも高飛車な事を言って居れる。しかしイザと言う場合に、ホントに自分を支えてくれるものは、大概、外部から見れば平々凡々たる単純なことだ。現に女房が死んだ時に俺を支えてくれたものは「神」の観念だった。……兵隊が死にぎわに、「天皇陛下万才!」と叫ぶそうだ。