Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
まだ少年と言ってもよいほどの頬をした、スッキリと明るい若者で、ズボンに巻脚絆に靴、あまり大きくないリュックサックにピッケルと言った、無造作な、だがしっかりした山歩きの装具。
草場のはずれの所まで来て、ピッケルを立て、カーキ色の散歩帽を脱いで、白い額に流れる汗を手拭いでふきながら、越えて来た山の方などを見渡している……。
いきなり、麦畑の中に立ちあがった人がある。きたない、ボロボロの姿をした百姓。刈取った麦の束を両わきに抱え込み、ムシロの方へ行き、積んである麦束の上に麦をおろす。そしてホッとして、少し曲っている腰を伸ばして膝の所から仰向けになるような姿勢をして、頬かむりから僅かにのぞいている眼と鼻のあたりに流れる汗を、まるで鍋のふた程もある大きな手のひらで、ブルンと横なぐりに拭く。棒縞の腰きりはんてんに、つづれ織りの帯をしめ、紺のももひきに素足にわらじ、頬かむりの上から小さい菅笠をかむった、このあたりの百姓姿である。着ている物の全部が縞目もわからぬ程になった古いもので、そのあちこちを何十度繕ったものか、まるでさしこの着物の様になっている。僅かにかむっている手拭だけが少し白い。