Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
ばかりで、東京へは、まだ、へえ、いくらも出して無え。――んでも、この、東京あたりも、前からみると、だいぶ変ったそうでやすね?
青年 そう……変ったそうですね。
中年 まあ、へえ、わしらも、野菜位、町の人に食って貰いてえと思っているが、なんせ、荷造りをして運賃を見て積出しても、仕切値段が、こっちの手間代も出ねえと言う具合じゃ、一時はまあ何とかやっていても、永続きはしねえ訳でね。そこんとこ、何とかうまい具合にして貰えんもんかと思いやす。……こんな事言うと、又、ばさまに叱られるがね、ハハハ。(百姓の去った方を見る)
青年 ……(相手の言葉をうなずきながら聞いていたが)すると今のおばあさんは、その……どう言うんです? 何と言う――?
中年 ばさまの名前かね?……ハハハ、そいつは、村の者でも、ばさまばさまだ。なあシゲちゃん、お前、ばさまの名前知っているか?
女 ……(麦こきの手をチョット休めて、微笑)栃沢リキづら?
中年 ほう、知ってるか。(青年に)この人は、ばさまの姪っ子でやしてね。俺も実は遠縁になっていやす……うむ、此処の村じゃ――板橋と言うて、村々と言ってはいるが、ホントは大字でね、小さな部落だ――大概縁つづきの家が多くて、栃沢と言う苗字の家だけでも十二三軒有る。