Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
辛えと言えば、朝眼がさめた時から夜寝るまで辛く無え時なぞ一刻もあらすか。……んだから、しめえには、辛えなんて思う時も一刻も無しよ。……物事、そうたものさ。ハハハ、シゲ、お前岩村田へ帰れ。
女 ……へえ。
百姓 俺あ、源太郎が兵隊に出てるから、んだから、がまんして帰って居れと言うんじゃ無えぞ。……そりゃ、兵隊によけいな心配かけちゃ、いけねえ。いけねえけんど、こんな事は亭主が兵隊であろうとなかろうと、同じだ。……亭主のことを、いとしいと思うたら、帰れ、帰って、岩村田の家の火じろの所で、ぶっ坐っていろ。そんで源太郎も、いい戦が出来るだ。……源太郎も、それや、手紙ではお前に気の毒で、どっちに居てもええなんて言ってるが、ホントは帰って欲しいだ。
女 ……だども、うちのおっかさんが、どうでも反対じゃと言うて――
百姓 反対してもかまん。何を言ってもかまんから、うっちゃって、明日にでも突っ走って行っちまえ。後は俺がええ具合にしてやらあ。
女 へえ、んじゃ、わし。岩村田へ帰りやす。
百姓 そうしろ、そして、どんな辛え事があっても、もう川上にゃ戻って来るな。俺が辛抱すれば源太郎がシャンとしてやってると思え。