Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
――とにかく、そいつは、持って行かないじゃ駄目だ。(立って行きかける)
(そこへ、奥の廊下に足音がして、堀井博士が、手に日本刀を一本と小さい軸物を一つ持ち、塵をフッフッと吹きながら入って来る。四十才位で大きな身体に、半礼服の黒っぽい洋服。おしゃれと色白の顔と鷹揚な人柄がシックリ一つに溶け合って、年よりもズッと若く見える。良家に人と成って苦労知らずに育った秀才で、専攻の医学以外の事では、ひどく投げやりな風である)
堀井 (子供が菓子でも貰ったようにニコニコ笑いながら、刀と軸を二人に見せる)有った。
三好 そりゃ良かった。
お袖 (心配して眼をキョトキョトさせて)まさか、先生……?
堀井 なに、奥の定紋入りの手文庫で、四つばかり封印の貼ってない奴が有ったろ、あん中さ。ハハ、骨を折らしやがった。(立ったまま刀をスラリと抜く。ドキドキするような刀身が庭の木の葉の反射を受けて光る)そら、まだ錆びてやしない。(一つ二つ素振りをくれる)
お袖 あぶないわ、先生!
三好 ……(再びモッサリと坐って)斬るつもりなんですか?
堀井 勿論さあ。
三好 だって、先生は、向うへ行ってもいずれ病院でしょう?