Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme

Aozora Bunko

素人に彫られては堪らない。小僧はひい/\云って泣く。実に乱暴なことをしたものです。刺青をしているのは仕事師と駕籠屋、船頭、職人、遊び人ですが、職人も堅気な人間は刺青などをしません。刺青のある職人は出入りをさせないなどと云う家もありますから、好い職人になろうと思うものは迂濶に刺青などは出来ないわけです。武家の仲間などにも刺青をしているものがありました。堅気の商人のせがれでありながら、若いときの無分別に刺青をしてしまって、あとで悔んでいるのもある。いや、それについて可笑いお話があります。なんでも浅草辺のことだそうですが、祭礼のときに何か一趣向しようというので、町内の若い者たちが評議の末に、三十人ほどが背中をならべて一匹の大蛇を彫ることになったのです。三十人が鱗のお揃いを着ていて、それが肌ぬぎになってずらりと背中を列べると、一匹の大蛇の刺青になるという趣向、まったく奇抜には相違ないので、祭礼の当日には見物人をあっと云わせたのですが、さあ其後が困った。三十人が一度に列んでいれば一匹の形になるが、ひとり一人に離れてしまうと何うにもならない。それでも蛇のあたまを彫った者はまあ可いのですが、そのほかの者はみんな胴ばかりだから困る。