Japanische Klassiker mit Furigana
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme
その土蔵の長持の底には、美しい歌舞伎役者が白い骨になって横わっているかと思うと、わたくしは身の毛がよだって逃げ出しました。
こゝまで話して、老女はひと息つくと、三浦老人は代って註を入れてくれた。
「いつぞや梅暦のお話をしたことがあるでしょう。筋は違うが、これもまあ同じようないきさつで、むかしの大名や旗本の下屋敷には色々の秘密がありましたよ。」
矢がすり
一
ある時に、三浦老人は又こんな話をして聴かせた。それは近ごろ矢場というものがすっかり廃れて、それが銘酒屋や新聞縦覧所に変ってしまったという噂が出たときのことである。明治以後でも矢場は各所に残っていて、いわゆる左り引きの姐さん達が白粉の匂いを売物にしていたのであるが、日清以後からだん/\に衰えて、このごろでは殆どその後を絶ったなどという話も出た。その末に、老人はこう云った。
矢場女と一口に云いますけれど、江戸のむかしは、矢場女や水茶屋の女にもなか/\えらいのがありまして、何処の誰といえば世間にその名を知られているのが随分あったものです。これは慶応の初年のことですが、そのころ芝の神明の境内にお金という名代の矢場女がありました。