Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしぎなしま
不思議な島
Lesen Sie 不思議な島 (ふしぎなしま) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.348 Zeichen · 13 Bildschirme
たとえばヴィタミンのないのは滋養がないとか、脂肪のあるのは滋養があるとか、人参の味は駄目だとか、大根の味に限るとか……」
僕「するとまず標準は滋養と味と二つある、その二つの標準に種々様々のヴァリエエションがある、――大体こう云うことになるのですか?」
老人「中々そんなもんじゃありません。たとえばまだこう云うのもあります。ある連中に云わせると、色の上に標準もあるのです。あの美学の入門などに云う色の上の寒温ですね。この連中は赤とか黄とか温い色の野菜ならば、何でも及第させるのです。が、青とか緑とか寒い色の野菜は見むきもしません。何しろこの連中のモットオは『野菜をしてことごとく赤茄子たらしめよ。然らずんば我等に死を与えよ』と云うのですからね。」
僕「なるほどシャツ一枚の豪傑が一人、自作の野菜を積み上げた前にそんな演説をしていましたよ。」
老人「ああ、それがそうですよ。その温い色をした野菜はプロレタリアの野菜と云うのです。」
僕「しかし積み上げてあった野菜は胡瓜や真桑瓜ばかりでしたが、……」
老人「それはきっと色盲ですよ。自分だけは赤いつもりなのですよ。」