Japanische Klassiker mit Furigana
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ふちんぐんかんのみほん
不沈軍艦の見本
海野 十三
Lesen Sie 不沈軍艦の見本 (ふちんぐんかんのみほん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.749 Zeichen · 24 Bildschirme
戦艦マサチュセッツとインディアナの四十センチの巨砲、併せて二十門は、ぎりぎりと仰角をあげ、ぐるっと砲門の向きをかえたかと思うと、はるか五千メートルの沖にじっと静止している驚異軍艦ホノルル号の舷側に照準を定めた。
「照準よろしい」
報告が、ヤーネルの耳に届く。
「うん。撃て!」
提督は耳をおさえて云った。
轟然と砲門は黒煙をぱっと吹き出して震動した。甲板も艦橋も、壊されそうに鳴り響き、そしてぐらりと傾斜した。
「命中、五発!」
驚異軍艦のまわりには十五本の水柱が立った。のこりの五発は、たしかに命中したとある。しかし驚異軍艦は、かすかに檣をゆるがしているだけで、穴一つ明かないばかりか、砲弾の炸裂した様子もない。
「おい、本当か、五発命中というのは」
大統領が、狐にばかされたような顔でヤーネルを睨みつけた。
「た、たしかに五発命中です。ですが、どうもふしぎですなあ、炸裂しません」
といっているとき、驚異軍艦から左の方へ千メートルばかり放れたところの海面か、どういうわけか、むくむくと盛りあがってきて、それは恰も、小さい爆雷が海中かなり深いところで爆発したような光景を呈した。