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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふちんぐんかんのみほん

不沈軍艦の見本

海野 十三

Lesen Sie 不沈軍艦の見本 (ふちんぐんかんのみほん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.749 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

「あほらしい。シカゴは既に日本軍の手に落ちて、自治委員会が出来ているというじゃないか。お前さんは、わしを偽瞞しに来なすったか」

「と、とんでもない。ええとソノ、私の今申しましたシカゴというは、元のシカゴではなくて、今回ユータ州に出来ましたるヌー・シカゴのことです。そのヌー・シカゴの大屠殺場に……」

「これこれ、空虚なる条件をもって、わしをたぶらかそうと思っても駄目じゃ。もう帰って貰いましょう」

「空虚というわけではありませんぞ。わが大統領も、全く以て真剣なんです。その証拠には、ここに持って参りましたる燻製見本を一つ御風味ねがいたい。これはわがアメリカ大陸にしか産しないという奇獣ノクトミカ・レラティビアの燻製でありまして、まあ試みにこの一片を一つ……」

と、特使は、隠し持ったるフォークとナイフを電光石化と使いわけて、あやしげなる赤味をおびた肉の一片を、ぽいと博士の口に投げ入れるなれば、かねて燻製ものには嗅覚味覚の鋭敏なる博士のことなれば、うむと呻って、思わずその一片を口の中でもぐもぐもぐとやってみると、これが意外にも大したしろものであった。燻製通の博士がこれまでに味わった百十九種の燻製のそのいずれにも属せず、且つそのいずれもが足許にも及ばないほどの蠱惑的な味感を与えたものであるから、かねて燻製には食い意地のはっ