Japanische Klassiker mit Furigana
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りこんについて
与謝野晶子評論集
与謝野 晶子
Lesen Sie 与謝野晶子評論集 (りこんについて) von 与謝野 晶子 (よさのあきこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.402 Zeichen · 100 Bildschirme
食事は路すがら麺麭と冷し肉ぐらいを買って来るのですから、唯だ瓦斯で珈琲を煮るだけで簡単に済まされるのです。それからまた父か母のいずれかが子供を学校に送って、夫婦は再び勤め先へ行きます。東京のようにだだ広くない都ですから勤め先も近く、少し位遠くても地下電車で訳もなく行かれます。巴里の公私の勤先が、こういう風に一定の時間を労働者夫婦に許しているのは善い習慣だと思います。こういう事も婦人労働者の要求が勢力を持てばきっと我国にも実現されるでしょう。
平塚さんは、私が母性の保護に反対するのは「子供を自己の私有物視し、母の仕事を私的事業とのみ考える旧式な思想に囚われているからだ」といわれました。何たる恐しい断言でしょう。
私は子供を「物」だとも「道具」だとも思っていない。一個の自存独立する人格者だと思っています。子供は子供自身のものです。平塚さんのように「社会のもの、国家のもの」とは決して考えません。平塚さんは「子供の数や質は国家社会の進歩発展と、その将来の運命に至大の関係がある」といって、国家主義者か軍国主義者のような高飛車な口気を洩されておりますが、私たちの子供もきっと国家を愛し、社会を愛し、更に世界人類を愛して、そのいずれもの進歩発展を計る時が来るでしょう。