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Japanische Klassiker mit Furigana

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うぶやものがたり

与謝野晶子評論集

与謝野 晶子

Lesen Sie 与謝野晶子評論集 (うぶやものがたり) von 与謝野 晶子 (よさのあきこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.383 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

その功績に対して当然他の一切を恕しても宜しかろうと思います。

私は産の気が附いて劇しい陣痛の襲うて来る度に、その時の感情を偽らずに申せば、例も男が憎い気が致します。妻がこれ位苦んで生死の境に膏汗をかいて、全身の骨という骨が砕けるほどの思いで呻いているのに、良人は何の役にも助成にもならないではありませんか。この場合、世界のあらゆる男の方が来られても、私の真の味方になれる人は一人もない。命掛の場合にどうしても真の味方になれぬという男は、無始の世から定った女の仇ではないか。日頃の恋も情愛も一切女を裏切るための覆面であったか。かように思い詰めると唯もう男が憎いのです。

しかし児供が胎を出でて初声を挙げるのを聞くと、やれやれ自分は世界の男の何人もよう仕遂げない大手柄をした。女という者の役目を見事に果した。摩耶夫人もマリヤもこうして釈迦や基督を生み給うたのである、という気持になって、上もない歓喜の中に心も体も溶けて行く。丁度その時に痛みも薄らいでいますから、後の始末は産婆に頼んで置いて、疲労から来る眠に快く身を任せます。勿論男の憎い事などは産が済んだ一刹那に忘れてしまった自分は、世界でこの刹那に一大功績を建てたつもりですから、最早如何なる憎い者でも赦してやるといったような気分になります。