Japanische Klassiker mit Furigana
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なかみとけいしき
中味と形式
Lesen Sie 中味と形式 (なかみとけいしき) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.539 Zeichen · 31 Bildschirme
で三度に一度は頑固な私もつい連れ出される事があります。監督者と云いますか、何と云いますか、まず案内者あるいはお傅とでも云う格なんでしょう。暑い所へ入って鼻の頭へ汗の玉を並べて我慢をして動かずにいる事があります。すると子供からよく質問を受けて弱るのです。もっとも滑稽物や何かで帽子を飛ばして町内中逐かけて行くと云ったような仕草は、ただそのままのおかしみで子供だって見ていさえすれば分りますから質問の出る訳もありませんが、人情物、芝居がかった続き物になると時々聞かれます。その問ははなはだ簡単でただ何方が善人で何方が悪人かと云うだけなんです。私から云えば何方も人間にはなっていない、善人にも悪人にもなっておらない。よしなっていたって、幼稚にしろ筋は子供の頭より込入っているからそう一口に判断を下してやる訳には行かない。それでどうも迷児つかされる事がたびたび出て来るのです。大人から云えば、ただ見ていて事件の進行と筋の運び方さえ腑に落ちればそれですむのですけれども、悲しいかな子供にはそれほど一部始終を呑み込む頭がない。と云ってただ茫然と幕に映る人物の影がしきりに活動するのを眺めている訳にも行かない。