Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうよう
中庸
Lesen Sie 中庸 (ちゅうよう) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.104 Zeichen · 33 Bildschirme
彼は馬の口をとって乗込み、
「俺を日本一の馬鹿と云うたな。さてはまたこの馬を日本一の馬鹿と云うたのか。いずれにせよ……」
朝方から夕方まで馬とともにごねていた。そのために学校は一日授業ができなかった。その時からの不倶戴天の恨みがある。根作は何かにつけてマリ子の敵であることを隠さなかった。
また、茂七はばくちであげられたことがあった。この村の悪い習慣で、ばくちを日常の娯楽とする者が少くない。別に貸元親分がいるわけでもなく、ばくち打ちというヤクザを稼業とする者がいるわけでもないが、農民の夜の楽しみがばくちである。年々、目にあまる時に誰かしらあげられる。その年は茂七があげられた。
するとその年の小学校の学芸会に、ばくちの最中にふみこまれてあげられるという劇がでた。ところが、あげられる役が茂七の倅であった。彼は泣いて三拝九拝するが及ばず、後手にいましめられてえんえんと号泣しつつ引ッ立てられるのである。
茂七が怒ったのは云うまでもない。また村民の多数も怒った。なぜなら彼らはばくちの常習者であったからだ。
ところが受持教員のマリ子が云うには、その劇は子供たちが自発的に創作上演したもので、役割も子供同志できめたことだというのである。