Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきがくせい
乞食学生
Lesen Sie 乞食学生 (こじきがくせい) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.682 Zeichen · 68 Bildschirme
校長や、村長との関係も、それや、ややこしいんだぜ。言いたくもねえや。僕は、先生なんていやだ。僕は、本気に勉強したかったんだ。」
「勉強したら、いいじゃないか。」根が、狭量の私は、先刻この少年から受けた侮辱を未だ忘れかねて、やはり意地悪い言いかたをしていた。「さっきの元気は、どうしたんだい。だらしの無い奴だ。男は、泣くものじゃないよ。そら、鼻でもかんで、しゃんとし給え。」私は、やはり池の面を眺めたままで、懐中の一帖の鼻紙を、少年の膝のほうに、ぽんと抛ってやった。
少年は、くすと笑って、それから素直に鼻をかんで、
「なんと言ったらいいのかなあ。へんな気持なんだよ。親爺を喜ばせようと思って勉強していても、なんだか落ちつかないんだよ。五次方程式が代数的に解けるものだか、どうだか、発散級数の和が、有ろうと無かろうと、今は、そんな迂遠な事をこね廻している時じゃないって、誰かに言われているような気がするのだ。個人の事情を捨てろって、こないだも、上級の生徒に言われたよ。でも、そんな事を言う生徒は、たいてい頭の悪い、不勉強な奴にきまっているんだ。だから、なんだか、へんな気持になっちゃうんだよ。