Japanische Klassiker mit Furigana
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らんぽぶんせき
乱歩分析
大下 宇陀児
Lesen Sie 乱歩分析 (らんぽぶんせき) von 大下 宇陀児 (おおしたうだる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.427 Zeichen · 17 Bildschirme
むしろ、本質の平井太郎は学者だったのかも知れない。たまたま、怪奇な大人のお伽話の世界に足を踏み入れると、忽ちそこへ耽溺してしまった。結果として学究の道をそれて、平井太郎から江戸川乱歩の誕生となったのであろうと思われる。
アメリカでは、エラリイ・クヰーンが、乱歩と同じく探偵小説についての大書誌学者であるということを、乱歩が私たちに教えてくれているが、エラリイ・クヰーンもきっと同じように学究肌であるにちがいなく、しかし怪奇美への耽溺は、乱歩独自のものであり、いったいがこの耽溺ということも、乱歩の特質の一つではあるのだろう。
耽溺ということは、芸術家肌の人間にはよく有り勝ちなことで、耽溺とか陶酔とかがある時に、芸術的に優れた収穫が上げられることが多いのだから、この点では、クヰーンよりも乱歩の方が、芸術的に優れた作品を書くチャンスが多いということになり、その初期の作品で乱歩は既にそれを示しているが、なお附言するならば、乱歩は何か一つの事柄に耽溺熱中しはじめた時、その熱中のし工合、つまり身の入れ方が並々でなく、ここでまた、学者と同じような献身的な研究にとりかかるのだということがわかる。