Japanische Klassiker mit Furigana
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にせんねんせんそう
二、〇〇〇年戦争
海野 十三
Lesen Sie 二、〇〇〇年戦争 (にせんねんせんそう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.367 Zeichen · 69 Bildschirme
「あの呻りは?」
と、カモシカ中尉が叫んだ。
火の海
とつぜん、眼がくらくらするような大閃光が起った。
つづいて大地は、地震のごとく揺らいだ。どどどッと、つづけさまの大爆音だった。それまでは、闇の中に沈んでいた第一岬要塞の附近は、まるで白昼のように明るくなり、何十条ともしれない大火柱が、すさまじい音響をたててたてつづけに立ちのぼった。
「あっ、空襲だ!」
カモシカ中尉は、塹壕の中へ吹きとばされながら、ようやく事態を悟った。
鎧を着ていなかったら、彼は、コンクリートの塹壕に叩きつけられ、早速死んだことだろう。
暗い夜空から降ってきた爆弾の総量は、すくなくとも百四、五十トンはあったであろうと、中尉は生死の間にも沈着に見当をつけた。全く、ものすごい爆弾投下であった。
爆撃は、たった四、五分で終了した。
火柱も閃光も、ともに消え去ったが、あちらこちらから、濛々たる火煙が起った。重油やガソリンが燃えだしたのである。
中尉が、塹壕の中で起き上ろうとしていたとき、上からするすると、すべり降りてきた者があった。
「ああ、カモシカ中尉どのですね」
そういったのは、鎧に描いたマークで、それと知れる一等下士だった。