Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふたつのじょぶん

二つの

中谷 宇吉郎

Lesen Sie 二つの (ふたつのじょぶん) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.903 Zeichen · 236 Bildschirme

Aozora Bunko

戸崎町なる某寺の前にとぶらいの車並べり。温室には目なれぬ花卉咲きみだれて麗はし。池の水氷りたるに石投ぐる者案外に大人なるも可笑し。団栗数多拾ふて帰る」この日は二月三日の日曜で晴れた日であった。

『団栗』には、この時の情景が詳しく書かれている。

「それにも拘らず少しづゝよい。月の十何日、風のない暖い日、医師の許可を得たから植物園へ連れて行つてやると云ふと大変に喜んだ。出掛けるとなつて庭へ下りると、髪があんまりひどいから一寸撫で付ける迄待つて頂戴と云ふ。懐手をして縁へ腰掛けて淋しい小庭を見廻はす。去年の枯菊が引かれた儘で、あはれに朽ちて居る。それに千代紙の切れか何かゞ引掛つて風のないのに、寒さうに顫へて居る。手水鉢の向ひの梅の枝に二輪ばかり満開したのがある。近付いてよく見ると作り花がくつつけてあつた。大方病人のいたづららしい。」

植物園の門をはいって、広いだらだら坂を上って行く。「穏かな日光が広い園に一杯になつて、花も緑もない地盤はさながら眠つたやう」に静かな景色である。温室の中へはいってみると、「活力の充ちた、しめつぽい熱帯の空気が」強く感ぜられ、「濃緑に朱の斑点の入つた草の薬」