Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたりまちやっこ
二人町奴
国枝 史郎
Lesen Sie 二人町奴 (ふたりまちやっこ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.555 Zeichen · 19 Bildschirme
本心を聞きたいというようにグッと弥左衛門眼を据えた。
「うむ、それか」と云ったものの藤兵衛はしばらくは物を云わない。
「やり損なうに相違ないと、俺らハッキリ睨んだからさ」
それから少し間を置いたが、
「相手がああいう相手だけに、一度で片づくと思っては早すぎる。一番手が失敗した場合、二番手の備えをしておかないとの」
「なるほど」と釣鐘弥左衛門、こいつを聞くと頷いた。
「それじゃア兄貴は二番手をもって任じ、長兵衛どんや唐犬の兄貴の、敵を討とうとするのだね?」
「とにかく憎いは旗本奴、わけても水野十郎左衛門、白柄組の一党だよ。この儘のさばらせちゃア置かれねえ」
「ところで兄貴、その手段は?」
「ここにあるよ」と胸を打った。
「胸三寸、誰にも言わねえ」
「俺らにも明かせてくれねえのか」
気色ばむ弥左衛門を慰めるように、
「俺一人で出来る仕事なのさ、無駄なたくさんな殺生は俺らにとっちゃア好ましくない。だがな」と藤兵衛しんみりとなった、「もしものことが俺にあったら、それ、お前とは縁の深い、あの浅草の鐘でもついて、回向というやつをやってくれ。そうしてなんだ俺が死んだら、いよいよ町奴は衰微するだろう、そこでお前だけは生きながらえて、町奴の意気をあげてくれ、こいつが何より肝心だ、それはそうと、しめっぽくなった。