Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうさんばんち
二十三番地
宮本 百合子
Lesen Sie 二十三番地 (にじゅうさんばんち) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.579 Zeichen · 27 Bildschirme
兄さんの鳥はひどい事ばっかりするんですもの、
私いやんなっちゃうわ。
と云って、年頃の娘でもする様に袂の先を高くあげて首をまげて居る。
何か考えて居ると見えて、薄い髭の罪のなく生えた口元をゆるめてニヤツイて居た弟は、
「めっかちになったんじゃ困るやね。
あのね、今先ぐ家へ行って、庭中さがして御覧、
きっと、その眼玉がおっこって居るから。
それをよく洗って入れてやればきっと元の様になる事うけ合だ。
ね、
早く行ってさがして御覧。
と云うと、しばらく解せない様な顔をして居た娘は、決心がついた様に、
「ええ私さがして見るわ。
と云うなり袂を抱いて転がりそうにかけて帰った。
どうしてもなくなった鶏の眼玉をさがし出さなければならないと思った小さい子は、可哀そうに顔を真赤にして、木の根の凹凸の間から縁の下の埃の中までかきまぜて一粒の眼玉をあさって居た。
弟は其れをだまって見て居たらしい。
ややしばらくたってからさがしあぐねた子が、
「見つからないわ。
どうしちゃったんだろ、
私困っちゃうわ。
と鼻声になって弟に訴えると、
「ほんとにそりゃあ困るな。
そんなら何なんだろ、
きっと、こないだの晩の雨でながされちゃったんだよ。