Japanische Klassiker mit Furigana
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しつらくえんさつじんじけん
二十世紀鉄仮面
小栗 虫太郎
Lesen Sie 二十世紀鉄仮面 (しつらくえんさつじんじけん) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.489 Zeichen · 77 Bildschirme
その証拠が、面皰云々の夢で、それが充たされない性慾に対する願望だと云うのは、面皰を潰した痕が女性性器の象徴だからだよ。つまり、それに依って、柳江の方で、胎龍から遠ざかって行ったと云う事が判るだろう。それから、次の木の錠前だが、錠前もやはり女性性器を現わしている。然し、木と云う言葉は、結局木像を意味しているのではないだろうか※(感嘆符疑問符、1-8-78) すると、像の不思議な後光に打衝って、初老期の禁ぜられた性的願望が、如何なる症状に転化して行ったか――その行程が明瞭になる。それは、彫像愛好症なんだよ。そうして、胎龍は精神の転落を続けて行ったのだが、勿論それに伴って、性的機能が衰滅する事は云う迄もない。で、その症状を自覚したのが一転機となって、その後の事が最後の夢なのだ。胎龍が自分の一つしかない眼を刳り抜いて天人像に捧げると云うのは、沙門の身であられもない尊像冒涜の罪業を冒した懲罰として、仏の断罪を願望としたからなんだ。ねえ、ジャネーが云ってるだろう。肉体にうける苦痛を楽しむよりかも、精神上の自己膺懲に快楽を感ずると云う方が、よりも典型的なマゾヒィストだと。