Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しつらくえんさつじんじけん

二十世紀鉄仮面

小栗 虫太郎

Lesen Sie 二十世紀鉄仮面 (しつらくえんさつじんじけん) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.489 Zeichen · 77 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうかしてますね貴方は※(感嘆符疑問符、1-8-78)」朔郎は突然引っ痙れた声で笑った。「あんな絹紐から、どうしてそんな音が出ましょう?」

「成程、十本の中で両端の二本宛は単純な絹紐だよ。所が、中の八本は本物の小道具なんだ。土蜘蛛の糸にはもう二十年此の方、電気用の可熔線を芯にして使っている。しかも、その中の一本には極く太目のものを君は芯にしているんだ。だから、最初八つ打ったのだが、七本の細い可熔線はその場で切れてしまって、残った太目の一本だけが、二回目の時に、ボーンと一つ鳴ったって訳さ」

「いや、実に奇抜な趣向です。しかし、一体それは、貴方の独創なのですか」朔郎は膏汗をタラタラ流し、辛くも椅子の背で倒れるのを支えていたが、強いて嘲ける様な表情を作った。

「いや、君の鳥渡した手脱りからだよ。大体、弾条が全部弛み切れているなんて、使っている蓄音機には絶対にあり得る状態じゃない。君は兇行後に凡ゆるものを原形に戻して置いた許りでなく、故意に自分の口から出さず他人に云わせて、不在証明を極めて自然な様に見せかけ様としたのだ。だが、僅た一つ、弾条を捲いて置くのを忘れたんだよ。