Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
だからお母さんは、私のかわりに冬の寒い日も、夏の暑い日も沖にはたらきにいきます。私は大きくなったらお母さんに孝行つくしたいと思っています。
これなのだと、大石先生はさっした。まるで女に生まれたことをじぶんの責任ででもあるように考えているコトエ。それがコトエを、何ごとにもえんりょぶかくさせているのだ。だれがそう思わせたのかといってみてもまにあわぬ。コトエはもう六年生でやめることを、わが身の運命のようにうけいれているのだ。
「でもねコトエさん――」
それはまちがっているのだといおうとしてやめた。感心ね、といおうとしてそれもやめた。気のどくねというのも口を出なかった。
「残念ですね」
それはいかにも適切なことばであったが、コトエはそれでなぐさめられ、気持が明かるくなったらしい。少し反っ歯の大きな前歯をよけいむきだして、
「そのかわり、えいこともあるん。さらい年敏江が六年を卒業したら、こんどはわたしをお針屋へやってくれるん。そして十八になったら大阪へ奉公にいって、月給みんな、じぶんの着物買うん。うちのお母さんもそうしたん」
「そしてお嫁にゆくの?」
コトエは一種のはにかみをみせて、ふふっと笑った。