Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
「泣きみそ せんせえ」
すると、うてばひびくように、大石先生はふりかえりざま答えた。
「はァいィ」
おどろいたのはミサ子だけではなかった。子どもたちのやんやと笑う声をうしろに、先生も笑いながら、まだ知らぬらしいミサ子にいった。
「どうも、へんなあだ名よ。こんどは泣きみそ先生らしい」
若葉の匂うような五月はじめのある朝、大石先生は校門をくぐるなり、一年生の西村勝子の待ちかまえていたらしい姿に出あった。
「せんせ、ゆうびん」
ほこらしげに勝子は、一通の手紙をつきだした。
――たまの日曜日、先生も御用の多いこととおさっしいたしますが、どうぞどうぞお出かけくださいませ。一度御相談してからと思っていますうちに、だんだん麦も色づきだしましたし、麦刈りが近づくにつれ、しだいにむつかしくなりそうでしたので、大いそぎ私たちでとりきめました。この日ですと、たいていの顔がそろうはずですから、どうぞお出かけくださいますよう……
例の歓迎会の案内である。ミサ子やマスノの名も書いてあったが、早苗の字なのは、はじめからわかっていた。読みおわった先生は、勝子にむかって、
「お母さんに、先生が、ハイっていってたといってね。