Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
それで小ツルは、だれよりもさきに顔が見たいと思いついたらしい。チリリンヤの彼女の父親は、船と陸と両方の便利屋だった。昨日は大八車をひいて町までいったのである。すくなくも一日おきぐらいに、入り江をとりまく町や村をたのまれた用たしでぐるぐるまわってくるチリリンヤは、船や車にいろんな噂話もいっしょに積みこんでもどってきた。大石先生のけががアキレス腱がきれたということも、二、三か月はよく歩けまいということも、それらはみんな、腰に鈴をつけて歩きまわっているチリリンヤが聞いてきたものだった。
「そんなら、もうすぐに、先生くるかしらん。早うくるとええけんどな」
早苗が目をかがやかすと、小ツルはまたそれを横どりして、
「こられるもんか。まだ足が立たんのに」
そして小ツルは、少し調子にのって、
「おなご先生ん家へ、いってみるか、みんなで」
いっておいて、ぐるっと、ひとりひとりの顔を見まわした。竹一も、タンコの森岡正も、仁太もいつのまにか仲間入りしていた。しかし、だれひとり、すぐには小ツルの思いつきにさんせいするものはなかった。ただだまって一本松の方を見ているのは、そこまでの距離が、自分たちの計算では見当がつかなかったからだ。