Japanische Klassiker mit Furigana
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にごうごしゃくにかんするあいこくてきこうさつ
二合五勺に関する愛国的考察
Lesen Sie 二合五勺に関する愛国的考察 (にごうごしゃくにかんするあいこくてきこうさつ) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.935 Zeichen · 16 Bildschirme
異様に間抜けた呻きごえがもれるばかり、およそ死の荘厳というものがみじんもないから、見物の信徒もうんざりしてしまう。そのために、この穴吊しの発明以来、信徒がめっきりと減り、たちまちにして切支丹は亡びてしまったという。もっとも転向のふりをして踏絵をふみ、家にかえってマリヤ観音にお詫びをするという潜伏信徒は、明治にいたるまでつゞいていたのである。
つまり穴つるしという発明によって刑死の荘厳を封じたのが、信教絶滅の有力な原因だったといっぱんに解釈せられているのである。時間の問題もあったであろう。時間に勝ちうる人の心はありえないから。しかし、穴つるしがその時間を早めたことも事実ではあった。
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こういう異常な殉教の事実をふりかえると、まるでわれわれは別人種の壮烈な信仰と魂を見るような、手のとゞかない感じがする。
ところが幕末になって、欧米との交渉が再開し、日本在住の外人のために天主堂の建設が許されて、第一に横浜に、つぎに長崎の大浦に天主堂ができた。横浜のはなくなったが、大浦のは現存し(もっとも戦争でどうなったかは私は知らない)、日本最古の教会、また、洋風の美建築として国宝に指定せられている。