Japanische Klassiker mit Furigana
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にしょうじょ
二少女
国木田 独歩
Lesen Sie 二少女 (にしょうじょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.398 Zeichen · 16 Bildschirme
そこで技手の平岡は田川お富に頼んで、お秀の現状を見届けた上、局を退くとも退かぬとも何とか決めて呉れろと伝言さしたのである。お富は朋輩の中でもお秀とは能く気の合て親密しい方であるからで。
しかしお秀が局を欠勤でから後も二三度会って多少事情を知って居る故、かの怪しい噂は信じなかったが、此頃になって、或という疑が起らなくもなかった。というのもお秀の祖母という人が余り心得の善い人でないことを兼ねて知っているからで。
お富はお秀の様子を一目見て、もう殆ど怪しい疑惑は晴れたが、更らに其室のうちの有様を見てすっかり解かった。
お秀の如何に困って居るかは室のうちの様子で能く解る。兼ねて此部屋には戸棚というものが無いからお秀は其衣類を柳行李二個に納めて室の片隅に置ていたのが今は一個も見えない、そして身には浴衣の洗曝を着たままで、別に着更えもない様な様である。六畳の座敷の一畳は階子段に取られて居るから実は五畳敷の一室に、戸棚がない位だから、床もなければ小さな棚一つもない。
天井は低く畳は黒く、窓は西に一間の中窓がある計り東のは真実の呼吸ぬかしという丈けで、室のうち何処となく陰鬱で不潔で、とても人の住むべき処でない。