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Japanische Klassiker mit Furigana

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にがつなのか

二月七日

宮本 百合子

Lesen Sie 二月七日 (にがつなのか) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.981 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

と云います。

生返事をしながら彼女は足の踵がどことなし痛い事、頭の奥がはっきりしない事を思って居ました。

今年九つになって可愛い利口な弟の英男はこの月始めから高い熱を出して床に就いて居るのです。

肺炎だろうと云う人もありインフルエンザだと云う人もあるのですけれ共臆病になって居る家の者達は、皆それ等の病名に安心しないので――そうではないと思って居たいので――一週間高熱の続いた事は何病とは明かに云われて居ないのです。

熱の高低が激しくて看護婦のつける温度表には随分激しい山がたが描かれて居るので彼女と両親は夜も寝ないで心配を仕つづけて来ました。

大柄だと云ってもまだやっと満七つと幾月と云う体なのですものそこへ三つも氷嚢をあてて胸に大きな湿布を巻き付けられながら西洋人の様に聰明らしく大きな目で白い壁の天井をマジマジと眺め、

「お母様、顔があつい、

病気してつまらないわねえ。

等と心から淋しそうに云って居るのを見ると、幾分の甘えと我儘の含まれて居る事は分って居るのですけれ共可哀そうがらずには居られなく成りました。

彼女にはこの病児にどれ位母親が頼りであり輝きであるかと云う事はよく分って居ました。