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Japanische Klassiker mit Furigana

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にがつなのか

二月七日

宮本 百合子

Lesen Sie 二月七日 (にがつなのか) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.981 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

何でもやりこなす腕がなくてどうなるものか。

彼女は、平常こそ書斎にばかり閉じ籠って母の仕事などとは没交渉な生活をして居ても、いざとなればどうにかすべてを切り廻し無くてはならない者になると云う自分のどっかにかくれて居る力をこの時どんなに感謝した事でしょう。

彼女は専心に働いたのです。

けれ共今朝になって見ると彼女は何だか変な気持になりました。

踵の痛いのは立ち続けた故だと分りました。

頭のさっぱりしないのは余り明くない病室の燈で多くの注意を病児に向けながらも尚一生懸命に上杉博士の憲法の講義を読んだりして四時まで起きて居たためだと分ると、何だか思い掛けず自分の体は弱い情無いものの様に感ぜられました。

彼女は帯をしめながら、

「今日は私も少し変だよ、

風を引き込んだ様で。

と傍に乳を吸わせて居る女に云いました。

左程気にも止めぬらしく半ば同情と半ばの義理を混えながら、

「そうでございましょうよね、

もう七日目でございますもの。

随分お疲れでございましょう。

と云ったのですけれ共彼女は変に上気せた様な顔をして小窓から雪の散って居る外を暫く見てやがて顔を洗いに小春の様な室内から総てが凍て付いた様な洗面所へ出て行きました。