Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にじゅうしんぞう
二重心臓
夢野 久作
Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme
「いや。まだわからないよ。無事だかどうだか」
「どうしてコンナに早くお帰りになったの……九月の十日過に帰るって仰言ったのに……」
「どうしてってあの今月四日の新聞を見たからさ。急に心配になって来たからね」
「……アラ……妾もよ。ずいぶん心配しちゃったわ。だってお兄様が熱海からお送りになった、今度のお芝居の脚本を弁護士の桜間さんにお渡しする前にチョット盗み読みしていたでしょう。あの脚本でアンナ大袈裟な広告をするなんて、ずいぶんヒドイと思ったわよ。呉羽さんの身上話まる出しなんですもの。ポーの原作でも何でもありゃしない」
「ウン。僕が心配したのもソレなんだよ。立派な広告詐欺だからね。おまけにお前、あの脚本は呉羽さんの命令で全部骨抜きだろう。今度の事件の核心に触れているところなんかコレンバカリもありあしない。何でもカンでも上演脚本がパスさえすれあ、それでいいって云うんだからその通りに書いておいたのさ。それから直接に桜間弁護士に立山から長い電報を打って様子を聞いてみると、あの脚本にはロクに眼も通さないまま、呉羽さんが出発しちゃったという返事だろう。弱ったよ全く。ドンナ本読みをしてドンナ稽古を附けているんだか丸きり見当が付かないんだからね。