Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

平林 初之輔

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.840 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

あの冬木という刑事ね、ちゃんとぼくの先手を打ってるよ。きみは死体の写真を撮ったはずだね。ありゃ大切にしまっときたまえ、あとで有力な証拠になるから。あの死体の恰好をよく研究してみりゃ、それだけでも被害者が五階から突き落とされたんじゃないってことは分かるんだがなあ」

新聞記者の山本と、探偵小説家の長谷川とはその次の朝九時ごろ、まだウエートレスたちが尻端しょりで部屋の掃除をしているカフェー『すみれ軒』の隅っこのテーブルを囲んで、熱いブラジルコーヒーを啜りながら、こんな会話を取り交わしていた。

「ときに、もう九時過ぎだね。きみはまだ出勤の時刻にゃ早過ぎるが、どうだ、これからぼくと一緒に少し歩かないか? 妙なものが見つかるかもしれんよ。ことによると、新聞種になるかもしれないぜ」

「そりゃ耳よりな話だね。なんだい、その妙なものというのは? やっぱり、昨日の事件に関したものだろうね?」

「もちろんさ。道々ゆっくり話すが、あの殺人に用いられた凶器を捜しにいこうと思うんだよ。まあ、そんな驚いた顔をせんでついてきたまえ。ただやたらに捜しまわるわけじゃないんだ。ちゃんと根拠もあり、捜す範囲も限定されてるんだから、きっと見つかるよ」