Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
森下 雨村
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 森下 雨村 (もりしたうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.990 Zeichen · 26 Bildschirme
「この部屋で?」
意外な言葉に、冬木刑事は目を見開きながら、探偵小説家の顔を見た。
「どうも、そんな気がしてならないんですがね――」
「では、ここへ誘き出して殺したとでも言うのですか?」
「まあ、そうなんです」
「だって、この部屋にはだいいち窓がありませんよ」
「そりゃ、なにもここから投げ出さなくともいいのです。四時半といえば、みんなが帰ったあとですから担いでいってもいいし、それに隣の部屋はちょうどあの部屋の真下ですもの。もしそこにだれもいなかったとすれば合鍵を使って、四階の窓から投げ落とせないこともないのです」
「しかし、それなら何か凶行の痕跡が残っていそうなものなのに、足跡はあるがほかになんにもないじゃないですか?」
冬木刑事はがらんどうの部屋の周りや床の上を見回しながら、相手の言葉を否定するように言った。
「痕跡がないといって、殴り方によっては血の一滴も出さないでまいってしまうこともあるでしょう。それから、これは医者に訊いてみなくては分からんことですが、あるいは麻酔剤を使ったかもしれんと思うのです。いずれにしても、被害者がなんら抵抗する余地もないような方法を用いたことは確実だと思いますね。