Japanische Klassiker mit Furigana
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いぶせますじによせて
井伏鱒二によせて
小山 清
Lesen Sie 井伏鱒二によせて (いぶせますじによせて) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.419 Zeichen · 11 Bildschirme
「釣っている当人は夢中だ」といったことを、「無心」とされたり、「魚との闘いですよ。」などという大袈裟な言葉を使われたことを気にしているし、また「掛った瞬間に引いたらダメなんです」といいもしないことを書かれたことに対して、「どんな魚でも、掛った瞬間に、うっちゃっておく法はないだろう。」と抗議している。なんでもないことのようだが、そうでないのである。釣り仲間が「もしあの速記を読んだら何と思うだろう。私は顔が赤くなるのを覚えた。」などと、井伏さんは書いている。それでも井伏さんは「帽子をまぶかにかぶった気で、或いは頬かむりした気持で」釣りに出かけて行くのだが、行った先で、なお気にしていて、その土地で床屋をしている釣りの名人に髪を刈ってもらいながら、その心の憂悶を訴える。すると、その床屋さんが、慰め顔にこんなことをいう。「悪いやつが、いるものだな。しかし、なんだな、釣師というものは、つらいことに耐えなくっちゃいけねえ。是か非か、時がさばいてくれるもんだ。」床屋から帰ると、宿屋の隣りの部屋で二人組の客が、一人が憤慨しているのを、他の一人がなだめている。「ひどいデマだ。