Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じんぞうにんげんエフし

人造人間エフ氏

海野 十三

Lesen Sie 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.879 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

飛行機は、船のはるかうしろを、ぐるぐるまわっている。なにかを待っているらしい。四枚の信号旗だけが、あとにのこって、ゆっくりと下へおちてくる。

「おじさん。あの信号旗は、どういうことをしらせているの」

正太は、顔中ひげだらけの老紳士にたずねた。

「おお、なにかわけのわからぬ信号旗じゃよ」と老紳士は、いった。

「えっ、それはどういうこと」

「わけのわからぬ信号だよ。つまり暗号信号なんじゃ。あたりまえの信号でないのじゃ」

「暗号なの。暗号で、どういうことをしらせているの」

「わからん子供じゃなあ。暗号だからなにをしらせているのか、わからんのじゃ。ただわかることは、これからきっと、この船になにかたいへんなことがおこるだろうということだ」

そういっているとき、また一つ、へんなことがおこった。――老紳士のいったとおりだった。そのへんなことというのは、誰がやったのかしらないが、船のうえから海のうえにむかって、ボールのようなものがぽんぽんと二つ、なげられた。そのボールは、海のうえへおちると、どういう仕掛がしてあったのか、たちまちぱっと火がついて、たくさんの煙をむくむくとはきだした。