Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にんげんしっかく
人間失格
Lesen Sie 人間失格 (にんげんしっかく) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.014 Zeichen · 141 Bildschirme
「トラ、トラ。大悲劇名詞!」
「なんだ、大トラは君のほうだぜ」
こんな、下手な駄洒落みたいな事になってしまっては、つまらないのですけど、しかし自分たちはその遊戯を、世界のサロンにも嘗つて存しなかった頗る気のきいたものだと得意がっていたのでした。
またもう一つ、これに似た遊戯を当時、自分は発明していました。それは、対義語の当てっこでした。黒のアント(対義語の略)は、白。けれども、白のアントは、赤。赤のアントは、黒。
「花のアントは?」
と自分が問うと、堀木は口を曲げて考え、
「ええっと、花月という料理屋があったから、月だ」
「いや、それはアントになっていない。むしろ、同義語だ。星と菫だって、シノニムじゃないか。アントでない」
「わかった、それはね、蜂だ」
「ハチ?」
「牡丹に、……蟻か?」
「なあんだ、それは画題だ。ごまかしちゃいけない」
「わかった! 花にむら雲、……」
「月にむら雲だろう」
「そう、そう。花に風。風だ。花のアントは、風」
「まずいなあ、それは浪花節の文句じゃないか。おさとが知れるぜ」
「いや、琵琶だ」
「なおいけない。花のアントはね、……およそこの世で最も花らしくないもの、それをこそ挙げるべきだ」