Japanische Klassiker mit Furigana
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にんげんしっかく
人間失格
Lesen Sie 人間失格 (にんげんしっかく) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.014 Zeichen · 141 Bildschirme
へへののもへじでも書いているのに違いないんです。
「見せてよ」
と死んでも見たくない思いでそう言えば、あら、いやよ、あら、いやよ、と言って、そのうれしがる事、ひどくみっともなく、興が覚めるばかりなのです。そこで自分は、用事でも言いつけてやれ、と思うんです。
「すまないけどね、電車通りの薬屋に行って、カルモチンを買って来てくれない? あんまり疲れすぎて、顔がほてって、かえって眠れないんだ。すまないね。お金は、……」
「いいわよ、お金なんか」
よろこんで立ちます。用を言いつけるというのは、決して女をしょげさせる事ではなく、かえって女は、男に用事をたのまれると喜ぶものだという事も、自分はちゃんと知っているのでした。
もうひとりは、女子高等師範の文科生の所謂「同志」でした。このひととは、れいの運動の用事で、いやでも毎日、顔を合せなければならなかったのです。打ち合せがすんでからも、その女は、いつまでも自分について歩いて、そうして、やたらに自分に、ものを買ってくれるのでした。
「私を本当の姉だと思っていてくれていいわ」
そのキザに身震いしながら、自分は、
「そのつもりでいるんです」