Japanische Klassiker mit Furigana
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にんげんしっかく
人間失格
Lesen Sie 人間失格 (にんげんしっかく) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 73.014 Zeichen · 141 Bildschirme
が欲しくなり、ふっと、かぼそく泣きそうになりました。
自分がこの家へ来てからは、道化を演ずる張合いさえ無く、ただもうヒラメと小僧の蔑視の中に身を横たえ、ヒラメのほうでもまた、自分と打ち解けた長噺をするのを避けている様子でしたし、自分もそのヒラメを追いかけて何かを訴える気などは起らず、ほとんど自分は、間抜けづらの居候になり切っていたのです。
「起訴猶予というのは、前科何犯とか、そんなものには、ならない模様です。だから、まあ、あなたの心掛け一つで、更生が出来るわけです。あなたが、もし、改心して、あなたのほうから、真面目に私に相談を持ちかけてくれたら、私も考えてみます」
ヒラメの話方には、いや、世の中の全部の人の話方には、このようにややこしく、どこか朦朧として、逃腰とでもいったみたいな微妙な複雑さがあり、そのほとんど無益と思われるくらいの厳重な警戒と、無数といっていいくらいの小うるさい駈引とには、いつも自分は当惑し、どうでもいいやという気分になって、お道化で茶化したり、または無言の首肯で一さいおまかせという、謂わば敗北の態度をとってしまうのでした。
この時もヒラメが、自分に向って、だいたい次のように簡単に報告すれば、それですむ事だったのを自分は後年に到って知り、ヒラメの不必要な用心、いや、世の中の人たちの不可解