Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ものをこわすのがしょうばいじけん

什器破壊業事件

海野 十三

Lesen Sie 什器破壊業事件 (ものをこわすのがしょうばいじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.352 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

犠牲の大花瓶

小間使ギンヤの什器破壊作業は、その第二日にいたって、俄然猖獗を極めた。まず起きぬけに、電灯の笠をがちゃーんとやったのを手始めに、勝手元ではうがいのコップを割り、それから旦那様の部屋にいって灰皿を卓子のうえから取り落し(たことにして実は指先でちょいとついたのだった)、たちまち旦那様をベッドの上から下へ顛落させたのだった。

「わーあ、な、な、なにごとじゃ」

「どうもすみませんでございます」

「おお、ギンヤか。なに、灰皿を壊した。朝っぱら大きな音をたてちゃ困るね。わしはこの節、心臓がすこし弱っとるんで、物を壊してもなるべくしずかにやってくれ」そういって、旦那様はまたベッドにもぐりこんでしまった。光枝が見ると、旦那様は、壁の方に向き伏して、その大きな肉塊が、早いピッチでうごめいているのを認めた。

「あんた、なんか業病があるんじゃない。だって指先に一向力がはいらないじゃないの」責任者のお紋というのに、光枝はたっぷり皮肉をいわれた。

「病気なんてありませんけれど、あたし、そそっかしいのですわ。これから気をつけます」

「そそっかしいのも、病気の一つだよ。