Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かたきうちきょうだいがさ
仇討姉妹笠
国枝 史郎
Lesen Sie 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.178 Zeichen · 159 Bildschirme
たが、愛を感じている相手だっただけに、突然近付いて話しかけることが、彼女のような女にも面伏せであり、そこでただ彼女は主税の行く方へ、後から従いて行くばかりであった。そのあげく、お茶の水のここへ来た。その結果がこの有様となった。
「山岸様!」とあやめは呼んで、膝の上に乗っている主税の顔へ、また自分の顔を近付けて行った。
「大藪の中から紐を繰り出し、お侍さんの一人を絞め殺しましたのは、このあやめでございます。……わたしの差し上げた独楽のことから、このような大難にお逢いなされ、あなた様にはさぞこのあやめが、憎い女に思われるでございましょうが、あなた様のお為に人間一人を、締め殺しましたことにお免じ下され、どうぞお許しなすって下さいまし」
教団の祖師
でも主税は返辞をしなかった。
ますます衰弱が激しくなり、又神気が朦朧となり、返辞をすることが出来ないからであった。
(このお方死ぬのではあるまいか?)
こう思うと彼女は悲しかった。
(実家を出て十年にもなる。流浪から流浪、艱難から艱難、いろいろのお方とも出入りを重ねたが、真底から可愛しいと思われたのは、偶然にお逢いしたこの方ばかり。