Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あだうちきんしれい

仇討禁止令

菊池 寛

Lesen Sie 仇討禁止令 (あだうちきんしれい) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.238 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

「やあ、しばらく」

「おう、蘆沢の伯父さんですか」新一郎は、なつかしかった。

「高松藩士で、新政府に仕えている者は、非常に少ない。貴公などは、その少ないうちの一人じゃ。大いに頑張って、末は参議になってもらいたい」と、伊織はいった。

「いや、そうはいきません。やはり、薩長の天下ですよ。薩長でなければ、人ではありませんよ」と、新一郎は、薩長の権力が動かすべからざるものであることを痛嘆した。

「そうかな。そういえば、高松などは立ち遅れであったからな。しかし、会津のように朝敵になりきってしまわなくてよかった。貴公たちの力で、早く朝廷へ帰順したのは、何よりであった。お国の連中も、今では貴公たちの功績を認めておるぞ」

「そうですか。それは、どうもありがとう」

その時、伊織はふと思いついたように、話題を変えた。

「貴公は、成田の娘を知っておるのう」

「知っています」新一郎は、何気なくいったが、頬に血が上ったのを、自分でも気がついた。

「貴公の許嫁であったというが、本当か」

「ははははは。そんな話は、古いことですから、よしましょう」と、冗談にまぎらせようとすると、伊織は真面目に、