Japanische Klassiker mit Furigana
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れいこせいめいむろく
令狐生冥夢録
田中 貢太郎
Lesen Sie 令狐生冥夢録 (れいこせいめいむろく) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.496 Zeichen · 14 Bildschirme
夜叉はそんなことには頓着なく、男の腹を裂いて血みどろになった刀を持って往ってまたその腹に突き刺した。女の声はばったり絶えた。その傷口からも血といっしょに臓腑が流れ出た。
そこへ他の夜叉が湯気の立っている湯を盛った大きな杓を持ってきた。※(「言+饌のつくり」、第3水準1-92-18)はあの湯をどうするだろうと思って見ていた。夜叉は男の傍へ往って裂かれた腹の上へ杓を持って往き、それを傷口へ注いだ。するとまた他の夜叉がやはり同じような湯の杓を持ってきて、それを女の腹の傷口へ注いだ。
「あれはどうするところだろう」
※(「言+饌のつくり」、第3水準1-92-18)は不思議に思って鬼使の一人に聞いた。
「あれは汚れた腹の中を洗っているところだよ」
鬼使はむぞうさに答えた。
「何故洗うだろうね」
「あの男は医者だよ、あの女の夫の病気を癒してやってるうちに、あの女と姦通したが、そのうちに夫が死んでしまった、べつに手をおろして殺したというではないが、そんなことで病人を大事にしなかったから、殺したも同じことだ、だからああして腹を洗ってるよ」
「そうかなあ」
一行はまた歩いた。