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Japanische Klassiker mit Furigana

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よれいはつたび

余齢初旅

上村 松園

Lesen Sie 余齢初旅 (よれいはつたび) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.003 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

その家々に支那人が代わり代わり腰をかけて、油っこいものを、さもおいしそうに青天井の下でたべている。軒もひさしもない青天井の下ではさぞかし塵埃もおちて来ようと私にはおもえた。しかし支那人たちはそんなことには一向平気で、さもさもおいしそうにたべているのである。そこを一歩奥の方へはいり込むと、何とおどろくべきことか、まるで乞食の巣のような一種名状すべからざる怪奇なところがあり、うす気味悪い戦慄がおもわず肌を走るのをおぼえる。そこにはどんな深刻な犯罪があるかも知れない。どんな秘密がたくらまれているかも知れない。そういう印象を与える。

お天気の日には、ごみごみとした悪臭のするところに腰をかけて、のんびりした顔をしてしらみを取っているものがある。何の恥辱もなく、何の不安もなく、あたりまえの顔をしてやっている。のん気な底知れぬ沼のような怪奇さがただようている。そこの外のところに大きな賭博場が二つあり、インテリや金持ちなどが集まるところと、またいまひとつは無頼漢などがあつまって賭博に来るところがあるということであった。それをみせてあげるという話であったが、インテリのも無頼漢の方もどちらもみられなかった。