Japanische Klassiker mit Furigana
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かじつ
佳日
Lesen Sie 佳日 (かじつ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.912 Zeichen · 30 Bildschirme
部屋の長押に、四十歳くらいの背広を着た紳士の写真がかけられていたのである。「どなたです。」まずい質問だったかな? と内心ひやひやしていた。
「あら、」上の姉さんは、顔をあからめた。「きょうは、はずして置けばよかったのに。こんなおめでたい席に。」
「まあ、いい。」小坂氏は、ふり向いてその写真をちらと見て、「長女の婿でございます。」
「おなくなりに?」きっとそうだと思いながらも、そうあらわに質問して、これはいかんと狼狽した。
「ええ、でも、」上の姉さんは伏目になって、「決してお気になさらないで下さい。」言いかたが少し変であった。「そりゃもう、皆さまが、もったいないほど、――」口ごもった。
「兄さんがいらっしゃったら、きょうは、どんなにお喜びだったでしょうね。」下の姉さんが、上の姉さんの背後から美しい笑顔をのぞかせて言った。「あいにく、私のところも、出張中で。」
「御出張?」私は全くぼんやりしていた。
「ええ、もう、長いんですの。私の事も子供の事も、ちっとも心配していない様子で、ただ、お庭の植木の事ばっかり言って寄こします。」上の姉さんと一緒に、笑った。
「あれは、庭木が好きだから。