Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんかん
俊寛
Lesen Sie 俊寛 (しゅんかん) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.263 Zeichen · 33 Bildschirme
「女房も死ぬ。若も死ぬ。姫には一生会えぬかも知れぬ。屋形や山荘もおれの物ではない。おれは独り離れ島に老の来るのを待っている。――これがおれの今のさまじゃ。が、この苦艱を受けているのは、何もおれ一人に限った事ではない。おれ一人衆苦の大海に、没在していると考えるのは、仏弟子にも似合わぬ増長慢じゃ。『増長驕慢、尚非世俗白衣所宜。』艱難の多いのに誇る心も、やはり邪業には違いあるまい。その心さえ除いてしまえば、この粟散辺土の中にも、おれほどの苦を受けているものは、恒河沙の数より多いかも知れぬ。いや、人界に生れ出たものは、たといこの島に流されずとも、皆おれと同じように、孤独の歎を洩らしているのじゃ。村上の御門第七の王子、二品中務親王、六代の後胤、仁和寺の法印寛雅が子、京極の源大納言雅俊卿の孫に生れたのは、こう云う俊寛一人じゃが、天が下には千の俊寛、万の俊寛、十万の俊寛、百億の俊寛が流されているぞ。――」
俊寛様はこうおっしゃると、たちまちまた御眼のどこかに、陽気な御気色が閃きました。
「一条二条の大路の辻に、盲人が一人さまようているのは、世にも憐れに見えるかも知れぬ。